「道路の交通に関する統計」(全国の都道府県警察からの報告をまとめた公的統計)によると、10代20代といった若者による交通事故が多く、さらに免許を取って1年に満たない運転初心者の事故は免許を所持している全ての運転者と比べても、1.5倍以上となっています。そのため初心運転者制度が設けられ、より慎重な運転をする働きかけが行われています。そこで運転初心者が起こしやすい事故と共に、事故を起こさないために心がけるべきことについて詳しくご紹介します。

事故は慣れてきた頃に発生することが多い

運転免許を取ってからしばらくは、緊張感もありますが、だんだんと運転に慣れてくると事故を起こしやすくなります。だからといって運転を始めたばかりの人が事故を起こさないというわけではなく、過剰な確認などから事故を起こすこともあります。

初心運転者制度にも注意が必要

初心者として運転する1年間は、違反点数が3点を超えると再試験の対象となります。再試験に通らなかったり、再試験を受けなかったりした場合には、最悪の場合免許取消の対象にもなります。初心運転者講習を受講すれば試験は免除されますが、通知は1回しかなく見逃して受講し忘れると同じく免許取消となるため注意しなければいけません。

運転初心者が起こしやすい事故と起きる原因

ここでは運転初心者が起こしやすい事故と事故が起きる原因について見ていきましょう。

脇見運転や信号無視による事故

運転初心者は慎重な運転が多いイメージがありますが、実際には信号無視による事故や脇見運転で事故を起こすことが多くあります。特に信号は道によって違うことも多く、把握しきれず事故につながると考えられています。

カーブの事故

カーブが曲がりきれずにガードレールや対向車とぶつかる事故も運転初心者に多い事故です。カーブは遠心力がかかるため、スピードを出しすぎていると曲がりきれません。

追突事故

運転初心者に多い事故として、追突事故があります。初心者だと必要以上に左右や後方の確認をしがちで、前方不注意になることが少なくありません。特に渋滞時などは運転操作を間違えてしまうことも多く、事故につながります。

交差点での事故

交通事故が多く発生する交差点での事故も、運転初心者に多い事故の一つです。左折の場合は後ろから来たバイクや自転車に気がつかず巻き込んだり、横断歩道を渡っている歩行者との事故があります。右折の場合は対向車との事故やバイクや自転車との接触が起きやすいです。

夜間の事故

運転初心者の事故は、昼間よりも夜間の方が多いというデータがあります。車が少なくスピード超過になりやすいことに加え、視界が狭いので道路を横断する歩行者や自転車に気がつきにくいということも事故につながる要因です。

運転初心者が事故を起こさないために心がけることは?

運転初心者だけでなく、車を運転する全ての人にいえることですが「車を運転している以上は誰でも事故を起こす可能性がある」と考えることが事故を起こさないためにも大切です。歩行者や自転車に原因があったとしても、多くの場合は車が責任を問われます。それは車の方が圧倒的にパワーも重量もあるからです。運転時には常に危険を予測するようにしましょう。さらに表示を見落とさないようにし、法令を守ることも大切です。運転に慣れてくると黄色信号でも無理に進行したり、信号のない道路でスピードを出してしまいがちです。教習所で学んだ安全運転についての基本を守り、「他の人もこれぐらいしている」と考えるのではなく、安全運転を自分自身のものとしていくことが大切です。